くさび状欠損とは?
その歯の痛みはくさび状欠損が関係している?
くさび状欠損は悪化すると、知覚過敏の症状がみられるようになります。
- 空気や息があたったとき
- 歯科でエアーをあてたとき
- 歯みがき中に歯ブラシが当たったとき
- 冷たいもの、熱いものが触れたとき
こんなときに歯の痛みを感じる方は注意が必要です。
また、くさび状欠損に気が付かないで放置していると歯の根元が欠けてしまうことがあります。欠損がひどいと歯が抜けてしまうこともあるので、万が一、上記のような痛みの症状があったり歯肉が下がっていたりする場合には、歯科を受診するようにしてください。
自覚症状があるときには、だいぶ進行している可能性もあります。見た目になんともないから…と思わずに、なるべく早めにご相談いただけたらと思います。
くさび状欠損の治療
タイトルには「くさび状欠損は自然治癒するの?」とありますが、くさび状欠損は自然治癒しません。冒頭でもご説明したように、食いしばりの習慣などが原因となるので、こうした習慣を矯正し適切に予防しない限り、少しずつ進行してしまいます。
治療においては、進行度や個々の患者さんの状態によっても異なりますが、知覚過敏の症状のみの場合には、経過を見守ることもあります。
他方、虫歯を併発しているケースでは、虫歯の治療をしたうえで、歯頚部にコンポジットレジンという白い樹脂の詰め物をします。
また、知覚過敏の症状がひどい場合には、痛みの症状を抑えるためのコーティング剤を塗布することもあります。歯頚部は食べ物のカスが詰まりやすい部分でもあるので、清掃性なども考慮しながら、できるかぎり歯を保存できる方法を選んでいきます。
また、欠損の原因が歯ぎしりや食いしばりにある場合は、次で紹介するマウスピース治療もおすすめです。
マウスピースのすすめ
寝ている間の歯ぎしりや食いしばりは、マウスピースで防ぐことができます。歯科では、一人ひとり患者さんの歯型をとって、患者さん専用のマウスピースをおつくりします。サイズとかたちのあったマウスピースを使うことで、適切なかみしめ予防効果を得られます。
マウスピースは、歯ぎしりや食いしばりの軽減だけでなく、頭痛や肩こり、顎関節症など幅広い治療に役立ちます。知覚過敏の症状のほかにも、歯の噛みあう面のすり減り、口を開けたときの頬っぺたの内側の線も、かみしめの強すぎるサインです。
くさび状欠損の予防はもちろんですが、知覚過敏やかみしめは、他の歯やお口周りの病気が関係する場合もあります。
どんな病気に限らず、早期発見・早期治療は大切です。そのため、当院では患者さんに定期検診もおすすめしています。
ご自身の大切な歯を長く使えるように、私たちといっしょにケアに取り組んでいきましょう!